前のAirbnbの日記同様にイノベーション日誌シリーズです。今日はNetflixについて触れてみます。
そもそもNetflixは今となっては動画配信のサブスクの代表のように見えますが創業自体は1997年で20年以上の歴史のあるアメリカの会社です。2000年頃はDVDのレンタルサービスが主流の時代でした。アメリカで店舗型レンタルショップを展開していたブロックバスターに代表される会社のシェアがDVDの郵送サービスによって他社に奪われていくマーケット構造の変化が起きている時代でした。
時代の先を見たNetflix
上記の時代だったのでネットフリックスも各地にDVD配送センターを設置していましたが2007年から突然、映像ストリーミングサービスの拡充へ転換しました。
当時はコスト面や3G回線時代という環境面も考慮し社内CFOからも映像ストリーミングサービスは採算が合わないと言われていた転換でした。
そしてコレだけの短文で察しの良い方は気づいたかもしれませんが映像ストリーミングサービスは自社でやっていたDVD配送サービスとのカニバリゼーションが起こります。従ってかなり無謀ともいわれるものでした。
しかし、トップの判断で4Gがこれから低価格で普及するようになる目算を持って最終的には未来のマーケットにFitする選択をすることが出来ました。
そもそも名前の由来が未来を見ている
今の2020年からすればサブスクサービスとしてネットで動画をフリックしながら選ぶのは小学生でもすることです。ただ今から10数年前にこの画を描くことが出来た人はほぼ居ないと思います。ネットフリックスは創立時の今から20年以上前からこの光景を描いて社名の決めたのではと推察しています。
彼らはテクノロジーのメガトレンドを抑えていたからこそ10年周期で起こる通信の技術変化などを捉え2007年当時にストリーミングサービス拡充に舵を切れたのだと思う。
約10数年前に株価$3~4の会社が100倍以上の株価に跳ね上がった。
因みに、昔の競合だったブロックバスター社は2010年9月に倒産してます。
Q: あたなの会社でこれができるか?
主力サービスとカリバリゼーションが起こる提案を貫きサービスの軸の転換を他社要因ではなく自社内(内部要因)で起こすSelf-Disruption。触らぬ神に祟りなしのように波風を立てないことを良しとするような会社ではまず無理だろう。日本企業に多いと思う。そういう会社は、有事の際に沈み行く自分の会社という船にしがみ付いて一緒に沈没することしかできないことが多い。
恐らく大体の人はリスクが高いというだろうが、リスクとは変動要素を指す。未来にリスクがあるのは当たり前で、そういった時にリスクの中を先陣を切り歩けるのが社長やマネージャーなどの類ではなくリーダーだと思う。
タイトルから話がそれるが、Netflixが10数年前の非デジタル時代にSelf-Disruptionを起こし、FAANGを代表する米国企業の一角となっているのはリーダーがいたからに他ならないと思う。